元素周期表の元素記号を族ごとに分類して解説します。
- 【周期表/元素記号】元素記号の族とは?周期と何が違うの?
- 【周期表/元素記号】第1族元素の元素記号
- 【周期表/元素記号】第2族元素の元素記号
- 【周期表/元素記号】第3族元素の元素記号
- 【周期表/元素記号】第4族元素の元素記号
- 【周期表/元素記号】第5族元素の元素記号
- 【周期表/元素記号】第6族元素の元素記号
- 【周期表/元素記号】第7族元素の元素記号
- 【周期表/元素記号】第8族元素の元素記号
- 【周期表/元素記号】第9族元素の元素記号
- 【周期表/元素記号】第10族元素の元素記号
- 【周期表/元素記号】第11族元素の元素記号
- 【周期表/元素記号】第12族元素の元素記号
- 【周期表/元素記号】第13族元素の元素記号
- 【周期表/元素記号】第14族元素の元素記号
- 【周期表/元素記号】第15族元素の元素記号
- 【周期表/元素記号】第16族元素の元素記号
- 【周期表/元素記号】第17族元素の元素記号(ハロゲン)
- 【周期表/元素記号】第18族元素の元素記号(希ガス)
- さらに元素記号や周期表を勉強したいあなたへ
【周期表/元素記号】元素記号の族とは?周期と何が違うの?
元素の族とは、元素周期表の同じ縦1列に属する元素のことを指します。
元素周期表の中には18の族が存在しています。
一方で、横1列のグループを「元素の周期」と呼びますので、きちんと区別するようにしましょう。
別の記事で元素の周期について詳しく解説していますので、併せて勉強しましょう。
同じ族の元素は似たような化学的性質を示すことが知られています。
同じ族の元素は、最外殻の電子配列が同じであることがその理由です。
また、それぞれの族を数字ではなく、「アルカリ金属」や「ハロゲン」のように、特定の名前で呼ぶこともありますので併せて覚えておくと便利です。
それではそれぞれの族の元素について、詳しく解説していきましょう。
【周期表/元素記号】第1族元素の元素記号
- 水素(元素記号H,原子番号1,第1周期)
- リチウム(元素記号Li,原子番号3,第2周期)
- ナトリウム(元素記号Na,原子番号11,第3周期)
- カリウム(元素記号K,原子番号19,第4周期)
- ルビジウム(元素記号Rb,原子番号37,第5周期)
- セシウム(元素記号Cs,原子番号55,第6周期)
- フランシウム(元素記号Fr,原子番号87,第7周期)
元素周期表の一番左に位置する族が第1族元素です。
価電子は最外殻のs軌道にある電子で、1電子のみが占有します。
第1周期の水素以外のリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、フランシウムをまとめてアルカリ金属と呼びます。
アルカリ金属はとても反応性が高く、炎色反応を示すことでも知られています。
別の記事でアルカリ金属について解説していますので、併せて勉強しましょう!
【周期表/元素記号】第2族元素の元素記号
- ベリリウム(元素記号Be,原子番号4,第2周期)
- マグネシウム(元素記号Mg,原子番号12,第3周期)
- カルシウム(元素記号Ca,原子番号20,第4周期)
- ストロンチウム(元素記号Sr,原子番号38,第5周期)
- バリウム(元素記号Ba,原子番号56,第6周期)
- ラジウム(元素記号Ra,原子番号88,第7周期)
元素周期表の左から2番目に位置する族が第2族元素です。
第2族は全て典型元素のsブロック元素です。
また、第2族元素はアルカリ土類金属と呼ばれることもあります。(ベリリウムとマグネシウムを覗く場合もあるので注意!)
別の記事でアルカリ土類金属について解説していますので、併せて勉強しましょう!
【周期表/元素記号】第3族元素の元素記号
- スカンジウム(元素記号Sc,原子番号21,第4周期)
- イットリウム(元素記号Y,原子番号39,第5周期)
- ランタン(元素記号La,原子番号57,第6周期ランタノイド)
- セリウム(元素記号Ce,原子番号58,第6周期ランタノイド)
- プラセオジム(元素記号Pr,原子番号59,第6周期ランタノイド)
- ネオジム(元素記号Nd,原子番号60,第6周期ランタノイド)
- プロメチウム(元素記号Pm,原子番号61,第6周期ランタノイド)
- サマリウム(元素記号Sm,原子番号62,第6周期ランタノイド)
- ユウロピウム(元素記号Eu,原子番号63,第6周期ランタノイド)
- ガドリニウム(元素記号Gd,原子番号64,第6周期ランタノイド)
- テルビウム(元素記号Tb,原子番号65,第6周期ランタノイド)
- ジスプロシウム(元素記号Dy,原子番号66,第6周期ランタノイド)
- ホルミウム(元素記号Ho,原子番号67,第6周期ランタノイド)
- エルビウム(元素記号Er,原子番号68,第6周期ランタノイド)
- ツリウム(元素記号Tm,原子番号69,第6周期ランタノイド)
- イッテルビウム(元素記号Yb,原子番号70,第6周期ランタノイド)
- ルテチウム(元素記号Lu,原子番号71,第6周期ランタノイド)
- アクチニウム(元素記号Ac,原子番号89,第7周期アクチノイド)
- トリウム(元素記号Th,原子番号90,第7周期アクチノイド)
- プロトアクチニウム(元素記号Pa,原子番号91,第7周期アクチノイド)
- ウラン(元素記号U,原子番号92,第7周期アクチノイド)
- ネプツニウム(元素記号Np,原子番号93,第7周期アクチノイド)
- プルトニウム(元素記号Pu,原子番号94,第7周期アクチノイド)
- アメリシウム(元素記号Am,原子番号95,第7周期アクチノイド)
- キュリウム(元素記号Cm,原子番号96,第7周期アクチノイド)
- バークリウム(元素記号Bk,原子番号97,第7周期アクチノイド)
- カリホルニウム(元素記号Cf,原子番号98,第7周期アクチノイド)
- アインスタイニウム(元素記号Es,原子番号99,第7周期アクチノイド)
- フェルミウム(元素記号Fm,原子番号100,第7周期アクチノイド)
- メンデレビウム(元素記号Md,原子番号101,第7周期アクチノイド)
- ノーベリウム(元素記号Md,原子番号102,第7周期アクチノイド)
- ローレンシウム(元素記号Lr,原子番号103,第7周期アクチノイド)
元素周期表の左から3番目に位置する族が第3族元素です。
世界的に正式な定義が存在しないため、ランタノイドとアクチノイドを第3族に含めないという学説もあるのでご注意を。
この項では、ランタノイドとアクチノイドを含めて解説していきます。
第3族は閉殻になっていないd軌道(もしくはf軌道)を有することから、遷移元素に分類されます。
また、スカンジウム、イットリウム、ランタノイド (アクチノイドは含まない)は、希土類元素(レアアース)と呼ばれることもあるのでぜひ覚えておきましょう。
別の記事でランタノイドとアクチノイドについて解説していますので、併せて勉強しましょう!
【周期表/元素記号】第4族元素の元素記号
- チタン(元素記号Ti,原子番号22,第4周期)
- ジルコニウム(元素記号Zr,原子番号40,第5周期)
- ハフニウム(元素記号Hf,原子番号72,第6周期)
- ラザホージウム(元素記号Rf,原子番号104,第7周期)
元素周期表の左から4番目に位置する族が第4族元素です。
チタン族元素とも呼ばれているので併せて覚えておくとよいでしょう。
閉殻していないd軌道を持つため、遷移元素に分類されます。
第4族元素は全て金属元素に分類され、単体はいずれも融点1800℃を越えるのが特徴です。
【周期表/元素記号】第5族元素の元素記号
- バナジウム(元素記号V,原子番号23,第4周期)
- ニオブ(元素記号Nb,原子番号41,第5周期)
- タンタル(元素記号Ta,原子番号73,第6周期)
- ドブニウム(元素記号Db,原子番号105,第7周期)
元素周期表の左から5番目に位置する族が第5族元素です。
バナジウム族元素とも呼ばれているので併せて覚えておくとよいでしょう。
閉殻していないd軌道を持つため、遷移元素に分類されます。
第5族元素は全て金属元素に分類され、単体はいずれも融点、沸点が高いのが特徴です。
耐食性、耐酸性があり、硬く強靭なため、超硬素材や触媒などに利用されています。
【周期表/元素記号】第6族元素の元素記号
- クロム(元素記号Cr,原子番号24,第4周期)
- モリブデン(元素記号Mo,原子番号42,第5周期)
- タングステン(元素記号W,原子番号74,第6周期)
- シーボーギウム(元素記号Sg,原子番号106,第7周期)
元素周期表の左から6番目に位置する族が第6族元素です。
クロム族元素とも呼ばれているので併せて覚えておくとよいでしょう。
閉殻していないd軌道を持つため、遷移元素に分類されます。
第6族元素は全て金属元素に分類され、単体はいずれも融点、沸点が高いのが特徴です。
とても硬く強靭なため、ステンレス鋼やタングステンフィラメントなどに利用されています。
【周期表/元素記号】第7族元素の元素記号
- マンガン(元素記号Mn,原子番号25,第4周期)
- テクネチウム(元素記号Tc,原子番号43,第5周期)
- レニウム(元素記号Re,原子番号75,第6周期)
- ボーリウム(元素記号Bh,原子番号107,第7周期)
元素周期表の左から7番目に位置する族が第7族元素です。
マンガン族元素とも呼ばれているので併せて覚えておくとよいでしょう。
閉殻していないd軌道を持つため、遷移元素に分類されます。
第7族元素は全て金属元素に分類されます。
最外殻のs軌道と、一つ内側のd軌道を占有する電子の和が7個になります。
そのため、最大の原子価は、7価になります。(通常は、2価、3価の場合が多いです。)
【周期表/元素記号】第8族元素の元素記号
- 鉄(元素記号Fe,原子番号26,第4周期)
- ルテニウム(元素記号Ru,原子番号44,第5周期)
- オスミウム(元素記号Os,原子番号76,第6周期)
- ハッシウム(元素記号Hs,原子番号108,第7周期)
元素周期表の左から8番目に位置する族が第8族元素です。
閉殻していないd軌道を持つため、遷移元素に分類されます。
第8族元素は全て金属元素に分類されます。
第8から第10族元素は最外殻の4s電子を2つ持つため、同じ周期の元素が似たような化学的性質を示すことが知られています。
そのため、第4周期の鉄、コバルト、ニッケルは鉄族元素に分類されます。
また、第5第6周期のルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金を白金族元素と呼びますので覚えておきましょう。
【周期表/元素記号】第9族元素の元素記号
- コバルト(元素記号Co,原子番号27,第4周期)
- ロジウム(元素記号Rh,原子番号45,第5周期)
- イリジウム(元素記号Ir,原子番号77,第6周期)
- マイトネリウム(元素記号Mt,原子番号109,第7周期)
元素周期表の左から9番目に位置する族が第9族元素です。
閉殻していないd軌道を持つため、遷移元素に分類されます。
第9族元素は全て金属元素に分類されます。
第8から第10族元素は最外殻の4s電子を2つ持つため、同じ周期の元素が似たような化学的性質を示すことが知られています。
【周期表/元素記号】第10族元素の元素記号
- ニッケル(元素記号Ni,原子番号28,第4周期)
- パラジウム(元素記号Pd,原子番号46,第5周期)
- 白金(元素記号Pt,原子番号78,第6周期)
- ダームスタチウム(元素記号Ds,原子番号110,第7周期)
元素周期表の左から10番目に位置する族が第10族元素です。
閉殻していないd軌道を持つため、遷移元素に分類されます。
第10族元素は全て金属元素に分類されます。
第8から第10族元素は最外殻の4s電子を2つ持つため、同じ周期の元素が似たような化学的性質を示すことが知られています。
【周期表/元素記号】第11族元素の元素記号
元素周期表の左から11番目に位置する族が第11族元素です。
銅族元素、もしくは貨幣金属と呼ばれることもあるので併せて覚えておきましょう。
閉殻していないs軌道を持つため、遷移元素に分類されます。
第11族元素は全て金属元素に分類されます。
【周期表/元素記号】第12族元素の元素記号
- 亜鉛(元素記号Zn,原子番号30,第4周期)
- カドミウム(元素記号Cd,原子番号48,第5周期)
- 水銀(元素記号Hg,原子番号80,第6周期)
- コペルニシウム(元素記号Cn,原子番号112,第7周期)
元素周期表の左から12番目に位置する族が第12族元素です。
亜鉛族元素と呼ばれることもあるので併せて覚えておきましょう。
閉殻していない軌道を持たないため、典型元素に分類されます。
また、第12族元素は全て金属元素に分類されます。
【周期表/元素記号】第13族元素の元素記号
- ホウ素(元素記号B,原子番号5,第2周期)
- アルミニウム(元素記号Al,原子番号13,第3周期)
- ガリウム(元素記号Ga,原子番号31,第4周期)
- インジウム(元素記号In,原子番号49,第5周期)
- タリウム(元素記号Tl,原子番号81,第6周期)
- ニホニウム(元素記号Nh,原子番号113,第7周期)
元素周期表の左から13番目に位置する族が第13族元素です。
ホウ素族元素と呼ばれることもあるので併せて覚えておきましょう。
また、ホウ素をのぞいたアルミニウム、ガリウム、インジウム、タリウムを土類金属と呼ぶこともあります。
アルカリ土類金属と紛らわしいので、間違えないようにしましょう。
閉殻していない軌道を持たないため、典型元素に分類されます。
また、第13族元素はホウ素は半金属元素、それ以外は金属元素に分類されます。
【周期表/元素記号】第14族元素の元素記号
- 炭素(元素記号C,原子番号6,第2周期)
- ケイ素(元素記号Si,原子番号14,第3周期)
- ゲルマニウム(元素記号Ge,原子番号32,第4周期)
- スズ(元素記号Sn,原子番号50,第5周期)
- 鉛(元素記号Pb,原子番号82,第6周期)
- フレロビウム(元素記号Fl,原子番号114,第7周期)
元素周期表の左から14番目に位置する族が第14族元素です。
炭素族元素と呼ばれることもあるので併せて覚えておきましょう。
閉殻していない軌道を持たないため、典型元素に分類されます。
また、炭素は非金属元素、ケイ素とゲルマニウムは半金属元素、スズと鉛は金属元素に分類されます。
【周期表/元素記号】第15族元素の元素記号
- 窒素(元素記号N,原子番号7,第2周期)
- リン(元素記号P,原子番号15,第3周期)
- ヒ素(元素記号As,原子番号33,第4周期)
- アンチモン(元素記号Sb,原子番号51,第5周期)
- ビスマス(元素記号Bi,原子番号83,第6周期)
- モスコビウム(元素記号Mc,原子番号115,第7周期)
元素周期表の左から15番目に位置する族が第15族元素です。
窒素族元素と呼ばれることもあるので併せて覚えておきましょう。
閉殻していない軌道を持たないため、典型元素に分類されます。
また、窒素は非金属元素、リンとヒ素、アンチモン、ビスマスは半金属元素に分類されます。
【周期表/元素記号】第16族元素の元素記号
- 酸素(元素記号O,原子番号8,第2周期)
- 硫黄(元素記号S,原子番号16,第3周期)
- セレン(元素記号Se,原子番号34,第4周期)
- テルル(元素記号Te,原子番号52,第5周期)
- ポロニウム(元素記号Po,原子番号84,第6周期)
- リバモリウム(元素記号Lv,原子番号116,第7周期)
元素周期表の左から16番目に位置する族が第16族元素です。
酸素族元素、またはカルコゲンと呼ばれることもあるので併せて覚えておきましょう。
閉殻していない軌道を持たないため、典型元素に分類されます。
また、酸素、硫黄、セレンは非金属元素、テルル、ポロニウムは半金属元素に分類されます。
【周期表/元素記号】第17族元素の元素記号(ハロゲン)
- フッ素(元素記号F,原子番号9,第2周期)
- 塩素(元素記号Cl,原子番号17,第3周期)
- 臭素(元素記号Br,原子番号35,第4周期)
- ヨウ素(元素記号I,原子番号53,第5周期)
- アスタチン(元素記号At,原子番号85,第6周期)
- テネシン(元素記号Ts,原子番号117,第7周期)
元素周期表の左から17番目に位置する族が第17族元素です。
ハロゲンと呼ばれることもあるので併せて覚えておきましょう。
閉殻していない軌道を持たないため、典型元素に分類されます。
特定のハロゲンを表すのにXを用いるのが一般的です。
特定のハロゲン単体を表す場合にはX2となります。
ハロゲンはアルカリ金属やアルカリ土類金属と反応して塩を形成することでよく知られています。
【周期表/元素記号】第18族元素の元素記号(希ガス)
- ヘリウム(元素記号He,原子番号2,第1周期)
- ネオン(元素記号Ne,原子番号10,第2周期)
- アルゴン(元素記号Ar,原子番号18,第3周期)
- クリプトン(元素記号Kr,原子番号36,第4周期)
- キセノン(元素記号Xe,原子番号54,第5周期)
- ラドン(元素記号Rn,原子番号86,第6周期)
- オガネソン(元素記号Og,原子番号118,第7周期)
元素周期表の左から18番目に位置する族が第18族元素です。
貴ガス、希ガスと呼ばれることもあるので併せて覚えておきましょう。
閉殻していない軌道を持たないため、典型元素に分類されます。
最外殻電子が閉殻になっているため、非常に安定な元素です。
希ガスは単原子分子としてよく知られています。
また、不活性ガスとして、化学反応に利用されています。
食品の劣化を防ぐために、アルゴンが封入されることもあります。
そのほかにも、ネオン管のように、ガラス管の中に期待を充満させて放電すると様々な色に発行することが知られています。
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